令和8年 年頭のご挨拶

謹んで新年のごあいさつを申し上げます。

会員の皆様方におかれましては、健やかな初春をお迎えのこととお慶び申し上げます。

平素は、当協会に対し一方ならぬご理解とご協力を賜り、年頭に当たり厚くお礼申し上げます。

 

さて、昨年を振り返りますと、全国各地において大規模かつ重大な火災が相次ぎました。

2月には、岩手県大船渡市で広範囲に及ぶ林野火災が発生し、長期間にわたる消火活動が続くなど、自然環境や地域社会に大きな影響を及ぼしました。

また、8月に大阪市中央区で発生したビル火災では、屋外看板等を介して火災が急速に拡大し、バックドラフト現象が発生する中、消火活動にあたっていた消防職員2名が殉職されるという、誠に痛ましい事故がありました。

さらに、11月には大分県大分市佐賀関において、市街地を巻き込む大規模火災が発生し、多数の建物が焼損するなど、地域住民の生活に甚大な被害をもたらしました。

 

これらの火災は、都市部・山間部を問わず、ひとたび火災が発生すれば想定を超える被害に発展すること、そして日頃からの火災予防、初動対応、さらには消防活動の安全確保がいかに重要であるかを、私たちに改めて示すものであります。

私たち和歌山市消防協会は、これらの事例を決して他人事とすることなく、その教訓を真摯に受け止めてまいります。

 

一方で、将来につながる明るい話題もございます。

当協会が和歌山市消防局から委託を受けて運営しております防災学習センターは、昨年、開館20周年という大きな節目を迎え、3月にはメインコーナーの大規模なリニューアルを実施いたしました。

南海トラフ巨大地震に備え、実践的な災害対応能力を身につけ、「災害による犠牲者ゼロ」を目指すデジタル技術を活用した体験学習コーナーを導入しております。現在では、市民の皆さまはもとより、市外・県外からも多くの来館者をお迎えし、防火・防災教育の拠点として高い評価と注目を集めております。

 

また、昨年には和歌山市において、気象庁から南海トラフ地震に関する臨時情報(調査中)が発表され、市民の皆さまの防災意識が改めて高まる機会となりました。

この情報は、直ちに特定の地震発生を示すものではありませんが、将来の大規模地震に備え、平時からの備えや防災行動の重要性について再確認する契機となるものでありました。

 

私たち和歌山市消防協会は、これらの災害事例や地域特性を踏まえ、防災学習センターをはじめとする啓発活動の充実、関係機関との連携強化、防火・防災意識のさらなる向上に努め、「災害に強いまちづくり」を目指し、全力で取り組んでまいります。

 

結びになりますが、会員の皆様をはじめ、消防関係者の方々のご健勝とご多幸を心より祈念申し上げ、年頭のごあいさつといたします。

 

 

一般社団法人 和歌山市消防協会

会長 下野尻 徹